事務系独身アラサーが親知らずを 抜く

事務系独身アラサーが親知らずを4本抜く話です。

親知らずと紹介状

親知らずを抜くまで時間があるので

情報網を敷こうと思ったが

仕事とプライベートともに多忙を極めていた。

 

郵便受けに届いた定期検診の案内のはがきで

最初の検査から1年が経っていることに気付いた。

 

親知らずがどうなっているか知りたかったし

歯石も取りたいと思ったので

1年ぶりに歯科医院に訪れた。

 

前回は7年開いていたのだから

人は余裕を持つとどこまででも行けるのだなと感じる。

 

1年ぶりの歯科医院は特に変わってはいなかった。

受付のダンディなおじ様もご健在だった。

 

定期検診の流れも

レントゲンを撮らなかった以外は同じであった。

 

健診後歯の状態を聞いてみた。

 

「上の親知らずもにょきにょき生えてきているけど

 まっすぐ生えてるから歯科でも抜けるよ。

 厄介なのは下だね。」

 

歯医者が厄介というくらい下の親知らずは真横に生えているらしい。

 

しかも親知らずと奥歯の間が虫歯になりかけているとのことだった。

 

ついに虫歯の魔の手がわが歯に。

 

「まだ虫歯なりかけだけど

 早めに抜いといた方がいいかもよ。」

 

医師はそう言うと、前回はなかった地域連携の話をしてくれた。

 

「うちから口腔外科のある大きな病院に紹介状を書くよ。

 その紹介状を持っていけば初診料がかからないで手術ができるよ。

 手術した後はうちでその後の治療をすることもできるよ。

 入院か通院か

 全部抜くか下だけ抜くか

 そのあたりは口腔外科で話し合ってね。」

 

紹介状。

 

救命病棟24時第3シリーズで進藤先生が急遽書いたやつだ。

 

「まだ痛みが出てないんだったらまだ抜かなくていいけど

 やっぱり早めに抜いた方がいいと思うし

 もし抜くんだったら紹介状書くからまた来てね。」

 

医師との話が終わった後は歯石を取って

その日はそのまま歯科医院を後にした。

 

虫歯になりかけているんだったら

早いうちに虫歯になるだろう。

 

1年以内には抜きたいかなと考え

そんなこと言っといていつの間にか1年以上経つんだろうとも思った。

 

親知らずを抜こうと思ったのは

親知らずを抜いた日の3週間前だった。