事務系独身アラサーが親知らずを 抜く

事務系独身アラサーが親知らずを4本抜く話です。

親知らずと採血

採血担当の看護師さんは美人だったのだが

若干冷たい印象があった。

 

無言で注射の準備をして

 

「腕を出してください」

 

と言われたので

どっちの腕とかありますか

と聞いたら

 

「どっちでもいいです」

 

おう投げやり。

 

まあ朝から何人もの人の血をとっていれば

すでに疲れが出てくるんだろうな。

 

右腕で採血されて

検査がすべて終わったので

口腔外科の受付にまた戻っていった。

 

受付でカルテを渡してまた待合室で待つことになった。

 

最初に待合室に来た時よりも

待っている人が増えていた。

 

中には小学生もいれば

おそらくこの病院に入院していて

口腔外科と他の科にもかかっているであろう

車いすの人もいた。

 

あらためて総合病院って

いろんな人が来るところなんだなと感じた。

 

ぼーっと待っていると10分ほどで名前が呼ばれて

診察室に入っていった。

 

初診の時にも思ったが

番号を掲示するスクリーンがありながら

名前を呼ぶのはなんなんだろう。

 

プライバシーとは。

 

名前を呼ばれる人と

電光掲示板で呼ばれる人とが半々なので

何かの法則性でもあるのだろうか。

 

とりあえずまた診察室に入り

指揮者似の医師の前に座った。

 

医師はパソコンを操作していて

そのパソコンには先ほど撮影したであろう

歯のレントゲン写真が表示されていた。

 

おそらくこれがカルテなのだろう。

 

最近は電子カルテが主流らしい。

顧客情報リストの病院バージョンのような画面だった。

 

「とりあえず採血は問題ないので手術できますねー

 でも難しい手術になりそうです。」

 

なんだと?

 

「まあ手術してみるんですけど

 どうします?

 4本全部一気に抜いちゃいます?」

 

待て待て。

難しい手術の説明全くないんかい。

 

「1本ずつ抜いてずっと痛いよりかは

 入院することになるけど麻酔かけて

 一気に抜いちゃったほうがいいと思うんだよね。」

 

あっこれ説明する気皆無だな。