事務系独身アラサーが親知らずを 抜く

事務系独身アラサーが親知らずを4本抜く話です。

親知らずとわくわく

「入院するまでに記入していただきたい書類の説明をしますね。

 一つは入院承諾書です。

 患者さんともう一人保証人の記入が必要です。」

 

保証人。

親かな。

連絡取らなきゃいけないのかめんどいな。

 

こういう時同居している成人家族がいると楽なんだろうな。

 

「もう一つは個人情報承諾書です。

 治療の内容を話して良い人を1人以上記入してください。」

 

万が一のことがあった場合に

状況を説明できる人が一人必ず必要だとのこと。

 

これも親だな。

 

「個人情報承諾書には他にも

 病室に名前を掲示していいかどうか

 お見舞いに来た人に病室を案内していいかどうかを

 記入する欄があるのでご記入ください。」

 

おお個人情報っぽい話だ。

何らかの事情で入院していることがばれたくない時に使えるやつだ。

 

名前の掲示はしたくないけど

何かの時に親が見舞いに来るかもしれないから

病室の案内はしてもいいかな。

 

「この2枚の書類は入院時に提出してもらうので

 事前に書いてきてください。

 他に何か質問はありますか?」

 

とりあえず今のところ疑問点はなかった。

 

「じゃあ本日の診察は以上になります。

 カルテを会計受付に渡して会計してお帰りください。」

 

入院説明センターを出て

会計受付にカルテを渡した。

 

「受付番号が表示されたら会計できますのでお待ちください。」

 

とのことなので

受付近くの椅子で番号ができるまで待機した。

 

朝にはあんなにいっぱいだった受付待ちの人が

2時間ほどたった今では半分以下の人数になっていた。

 

それでもまだまだ受付時間ではあるので

人はひっきりなしにやってきているようだが。

 

ぼーっと待っていると

入院受付をしている人がいた。

 

大きめの荷物を持って入院受付をしていた。

 

自分も数週間であそこに行くことになるのかと思うと

少しの不安と大きな好奇心が湧いてきた。

 

入院と手術。

 

未経験分野を経験できるときは

たとえどんな状況においても楽しいものだ。

 

社会人って毎日がルーチンワークになりがちで

特に事務系はその傾向が顕著だから

毎日わくわくすることなんてそうそうないんだよね。

 

この年でもわくわく大事。