事務系独身アラサーが親知らずを 抜く

事務系独身アラサーが親知らずを4本抜く話です。

親知らずと病室

婦長はベッド周りの説明をし始めた。

 

「ここ引き出しあるからね。

 引き出しの中には鍵がかかる金庫があるから

 財布とか携帯とか入れてね。」

 

「テレビと冷蔵庫は有料になるから

 談話室でテレビカード買って使ってね。

 何かあったらナースコール押してね。」

 

婦長は慣れた様子で説明をしていく。

 

「じゃあ後で別のナースと薬剤師がきて

 入院と手術の話をするから

 それまで待っててね。」

 

了解すると婦長は

ナースセンターの方へ戻っていった。

 

初めて入院する側で病室に入った。

 

これって同室の患者さんに

挨拶するべきなのだろうか。

 

挨拶した方が良い気もするし

たった一泊しかしないのに

そこまで気を使うのもなという気もするし。

 

どうしようかもやもや悩みつつ

荷物を開いて整理したりしていると

別のナースがやってきた。

 

「これから入院と手術の説明をするので

 説明室に来てください。」

 

看護師は若い感じのかわいらしい女性だった。

 

ポニーテールとナース服のコンボはポイント高い。

 

病室から説明室までは距離があったので

看護師さんと話を少しした。

 

「入院は初めてですか?」

 

はいそうです。

 

「じゃあ何も分からなくて緊張しますよねー。」

 

実は親も看護師で

昔から何度も職場に足を運んだことがあるので

入院はしていなくても

病院の雰囲気は知っていた。

 

「あっそうなんですか。

 じゃあ医療系のお仕事されているんですか?」

 

すんません。

医療とほとんど関係ない事務の仕事をしております。

 

「あーそうなんですね…。」

 

看護師は絶賛人手不足。

 

還暦を過ぎた親もパートではあるが

病院に働きに出ているほどである。

 

最適の医療を受ける環境を整えるためにも

都会地方問わず看護師求む。