親知らずとチェック
「じゃあ手術前の血圧と体温チェックをしますね。」
最初に体温を測った。
脇に体温計を挟んでしばらく待ち
音が鳴ったので液晶を見てみると
37.1度。
「えっ何
風邪引いてるんですか?」
違います引いてないです体温高いんです
と言い訳はしたが
元々の平熱は36度前後。
どうやら緊張しているらしい。
「ん~…ん~…
微熱だけど
平熱ならまあ
大丈夫ですよね。」
看護師さんごめんなさい。
たぶんすぐ平熱に戻りますんで。
「とりあえず次血圧測りますね。」
腕にバンドを巻いて血圧を測った。
血圧は問題なく
ギリギリ低血圧という平常値だった。
「うん大丈夫ですね。
あーそうそう
個人情報に関する書類って
持ってきてくれましたか?」
入院説明センターで
治療内容を話していい人を1人以上書かなければいけない書類。
ちゃんと書いてきたので渡すと
少し困った顔をされた。
「んーこの病室に名前を掲示しないと
お見舞いに来た人に案内をするのは
それぞれ別々に希望は出せないんですよ。」
どういうことですかい?
「病室に名前を掲示するならお見舞いの人を案内できます。
名前を掲示しないなら案内もできません。」
うん。
ならはじめからチェック項目を2つにする必要はなかったのでは?
まあそんなことを看護師さんに言う気はなかったので
名前を掲示して案内もしてもらうことにした。