事務系独身アラサーが親知らずを 抜く

事務系独身アラサーが親知らずを4本抜く話です。

親知らずと移動

「手術の時間になったら来ますので

 それまでできるだけベッドから降りないででくださいねー。」

 

そういってまた看護師さんは去っていった。

 

点滴を3本打たれているが

別段変わった様子はなく

唾液量も変化があるようには感じなかった。

 

ただ昼食の匂いがしているにしては

唾液が出ないなーくらい。

 

とりあえずまた1時間ほど暇になりそうなので

小説の続きを読んだ。

 

小説は30分ほどで読み切り

残り30分暇になったが

割とすぐに看護師さんがきた。

 

「そろそろ準備しましょうか。

 貴重品は金庫に入れましたか?」

 

財布と印鑑とスマホを金庫に入れて鍵を閉めた。

 

ちなみにこれだけ入れると金庫の中みっちみち。

長財布と大きいスマホはこういうとき不便。

 

「鍵預かっとくこともできますし

 あーでも別に腕は手術に関係ないし

 どうします?預かっといた方がいいですか?」

 

自分で持っているとなくしそうなので

看護師さんに鍵を持ってもらうことにした。

 

「鍵預かりますね。

 麻酔の効果が和らいで歩けるようになったら返しますね。」

 

へいよう。

 

「じゃあ眼鏡外してヘアキャップ付けましょうか。」

 

来たヘアキャップ。

 

髪はそんなに長くないので髪ゴムは持っていかなかったが

割と髪が広がってがキャップに入りにくかったので

ボブ以上の長さなのであれば

髪ゴムは持っていった方が良いかもしれない。

 

ヘアキャップを付けて眼鏡を外したら

ついに準備完了だ。

 

「これから治療室に行くので

 車いすにゆっくり座ってください。」

 

ベッドから用意された車いすにゆっくり移ると

看護師さんが手慣れた様子で

点滴を車いす付属のフックにかけた。

 

「じゃあ移動しますからねー。

 動きますよー。」

 

車いすの動き始めって

ジェットコースターの出発の感じに似てる。