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事務系独身アラサーが親知らずを 抜く

事務系独身アラサーが親知らずを4本抜く話です。

親知らずと視線

すいすいとさっきまで歩いていた病棟を車いすで進み

エレベーターで下に降りた。

 

手術室は何階になるんだろう。

 

と思ったら最初に診察を受けた診察室がある階に

エレベーターが停まった。

 

え。

 

エレベーターが開いて

外来病棟の中をすいすい進んでいく。

 

あれちょっと待って。

これやっぱ診察受けたときの診察室に向かってるよね。

 

めっちゃこれから外来診察受ける人に見られてるんですけど。

裸眼でも見られてるの分かるんですけど。

恥ずかしいんですけど。

 

っていうか午後でも外来患者まだまだいるんだな。

 

若いのに手術?

どんな重い病気なのかしら

みたいな視線を感じるんですけど。

 

すいませんただの親知らずです。

しかもアラサーです。

 

上の下着付けてなくて

手術着で

ヘアキャップ付けてて

点滴3本打ってて

車いすで運ばれているのを

見知らぬ人にめっちゃ見られてる。

 

恥ずかしいんですけど。

 

どうかこの姿が

知り合いに見られていませんように。

 

間もなくして車いすのまま

診察室に入った。

 

あっやっぱり手術室じゃなくてここでするのね。

 

治療室には10名ほどの医師もしくは看護師がいた。

もちろん指揮者似の医師もいた。

 

「はいじゃあ親知らず抜きますねー。

 治療台に上がってくださいー。」

 

初めてこの診察室に入ったとき

口の中が丸見えだったおじさんが乗っていた。

その治療台に乗ることになろうとは

いったいどう想像できただろうか。

 

あのおじさんも

せめて人が少ない午後に治療したかったのでは?

 

でも今思えば麻酔してたんだろうな。