事務系独身アラサーが親知らずを 抜く

事務系独身アラサーが親知らずを4本抜く話です。

親知らずと親知らず

血を出して口をまた看護師が見つめる。

 

「んーーーーーー

 まあたぶん止まってるでしょう。」

 

あいまいぃ。

 

「点滴も終わってるので外しますね。

 トイレ行きますか?」

 

さっきより麻酔が弱いので

従ってトイレに行くことにした。

 

病室の中にあるトイレに入ったときは

意外と足がもつれず

普通ぐらいに歩けるようになっていた。

 

用を足してベッドに戻る時もスムーズに戻れた。

 

「じゃあ6時ぐらいに夕食が来るので

 それまでゆっくりしてくださいね。

 手術着からパジャマに着替えていいですよ。

 歯が痛くなったら痛み止め飲んでくださいね。

 痛み止めの薬飲んだら誰でもいいので

 看護師に知らせてくださいね。」

 

といって看護師は去って行った。

 

手術前からずっとヘアキャップをかぶったままだったのですぐさま取った。

手術着を脱いで

Tシャツとジャージに着替えた。

なんとなく肌寒かったので来るときに着てたパーカーも着た。

 

着替え終わった後

ベッドに腰掛けた状態でしばらくぼーっとした。

 

何で痛み止め飲んだことを知らせにゃいかんのだ。

 

そう思って薬剤師からもらった薬の説明書を読んでみると

 

「服用後、次に飲むまでに6時間間をおいてください」

 

と書いてあった。

 

なんか連続で飲んじゃいけない痛み止めだった。

 

説明書を机の上に置いた時に、

手術前にはなかったものがあった。

 

親知らずだ。

 

看護師さんが抜いた歯を置いていったらしい。

 

じゃあさっきまで親知らずの横で寝てたのか。

 

透明な袋に入った歯を少し見てみた。

4本の親知らずが

どれもほぼ半分に割られていた。

 

抜くというよりも割って取ったんだろうか。

 

黒っぽくなっている歯もあった。

これは虫歯なんだろうか。

親知らずの全部の工程が終わったら

歯科医院で聞いてみないと。

 

歯茎のような血のような

赤いものも付着していて

ほんの少しグロかった。

 

歯を一気に4本抜く経験は今回が初めてで

しかも入院・手術までして抜くということに

今更ながら壮大なことをしている気分になった。

 

ただ歯を抜いただけなのに。