事務系独身アラサーが親知らずを 抜く

事務系独身アラサーが親知らずを4本抜く話です。

親知らずと保証人

わくわくしながら時が過ぎるのを待っていると

電光掲示板に受付番号が表示された。

 

受付時に受け取った小さな紙を見ると

「自動精算機にてご精算ください」

と書いてあった。

 

自動精算機。

 

再診受付機と同じような機種。

 

あまり触らない機械を操作するときはわくわくする。

 

入院する前からすでにわくわくしてたわ。

 

自動精算機は3台あった。

 

右の精算機は使用中だったので

左の精算機で精算しようと近寄ったら

前の人の診察券が残ったままだった。

 

診察券と精算機の色が似ているので

取り忘れたのだろうか。

 

まあ身分証明書じゃないからいいか。

 

近くにいた医療事務っぽい職員さんに話しかけて

忘れていった診察券を預かってもらった。

 

これで自分の分が精算できる。

 

診察券を入れたらすぐに診察代が出てきた。

 

今回の診察代は約4000円だった。

 

なんか安い気がする。

なんとなく感覚でだけど。

 

現金を投入したら

領収書と診察明細が出てきた。

 

明細には事細かく診察や検査の内容が書いていて

ビーッと長く出てきてびっくりした。

 

これだけの検査を2時間の間にしてたのかと思うと

謎の感慨深さを感じた。

 

精算も終わったので

自転車に乗って家に帰った。

 

家に帰ってすぐに親に連絡をし

保証人の記入を依頼した。

 

なんとなく疲れたので

もうこの日は入院の案内冊子を読まずに

ゆっくり休むことにした。

 

入院まで残り2週間足らず。

 

まずは保証人の記入をしてもらわねば。

 

実家に行って親に必要箇所の記入をしてもらった。

 

「うちの家系はアレルギーとかはないけど

 なんか変だなと感じたらすぐに先生に言うんだよ」

 

へいへい。

 

「あとお見舞い行くからね。」

 

え。

たった一泊しかしないのに何故。

 

「だってあそこの総合病院最近できたから。

 見舞いを口実に探検に行きたい。」

 

うおめっちゃ口実に使われてる。

 

子供の入院よりも気になるのは新しい病院かい。

 

まあ気持ちは分からなくもないが。

 

新しい病院って綺麗だし迷路みたいだしおもしろいよね。

 

というわけで親が手術後夕方ごろに見舞いに来ることになった。

 

つまり変な本を読んで暇つぶしができなくなった。

 

大学の専攻は犯罪心理学だった。

読みたかった本は察していただきたい。

 

そもそも病院に持っていくのは不適切な気がしたので

持っていく気はなかったけどね。