事務系独身アラサーが親知らずを 抜く

事務系独身アラサーが親知らずを4本抜く話です。

親知らずと点滴

さてそれじゃあ準備の続きとして

手術着に着替えようかなと思ったら

病室クリーニングの人達がやってきた。

 

「失礼しまーす。

 お掃除させていただきまーす。」

 

モップやら雑巾やらですいすいと掃除していった。

 

5分ほどであらかたの掃除が終わり

 

「失礼いたしましたー。」

 

と掃除の人達は去っていった。

 

それと同時に点滴を持った看護師さんがやってきてしまった。

 

「あっまだ着替えてなかったんですね。」

 

すんませんすんません。

 

着替えるタイミングを思いっきり逃してしまっていた。

 

「ここで待ってるんでカーテン閉めて着替えてくださいね。」

 

ありがたく着替えることにした。

 

手術着は甚平のような感じで上下に分かれていた。

 

下の下着以外は脱いでせっせと着替え

服をベッドの横の小さなクローゼットにかけた。

 

準備万端になったので看護師さんを呼んだ。

 

「すごいですね説明なしで手術着着れるんですね。」

 

どうやら手術着を着れない若者が続出しているようだ。

 

説明室の頃から同世代っぽく話してくれて

とてもありがたいんですが

おそらく看護士さんは20代前半

残念ながらこちらはアラサーなのである。

 

優しい看護士さんに幸あれ。

 

「じゃあ点滴付けていきますから

 ベッドに横になってください。」

 

言われるがままベッドに横になると

サクサクと左腕で点滴の準備が進められた。

 

「針入れますよー。

 ちくっとしますからねー。」

 

注射は嫌いではないが

点滴は苦手だ。

 

体の中に無機物が長時間入っている感覚が

どうにも苦手だ。

 

注射はどんどん痛みがないように進化しているのに

なぜ点滴は進化しないのか。

 

それとも進化しているのに

こちらが気づいていないだけなのか。

 

とにかくもう少し

無機物が体の中に

長時間入らなくていい方法はあればなと思う。