事務系独身アラサーが親知らずを 抜く

事務系独身アラサーが親知らずを4本抜く話です。

親知らずと親

ぼーっとしていたら親が見舞いにやってきた。

 

「よっ。」

 

よじゃねえよ。

 

「意外に元気そうじゃん。」

 

んー。

 

親に手術の様子を話した。

全身麻酔じゃない眠くなる麻酔の話もした。

 

「ふーん。

 全身麻酔だと手術台から手術後ベッドまで移動させるの大変だし

 痛みがあるかどうか反応が見えないから

 そういう麻酔を使ったんだろうね。」

 

あーなるほど。

必ずしも全身麻酔が万能というわけでもないのか。

 

ある程度医師や看護師の言うことに反応できて

ある程度動けるようにしといた方が確かにいいなと思った。

 

手術というのは日々合理的効率的になっていくんだな。

 

「探検したいからついてこい。」

 

親の横暴。

 

普通に歩けるので親と一緒に病室を出た。

 

出た瞬間に指揮者似の医師が現れた。

 

「あっもう歩ける?」

 

はい大丈夫です。

 

「何か痛いとかある?」

 

いえ今のところないです。

 

「じゃあ大丈夫そうだね。

 お大事にー。」

 

医師はそのまま元来た方向に戻っていった。

 

もしや今のが手術後の問診か。

めっちゃ立ち話で終わったぞ。

 

まあ大丈夫と言われたので大丈夫なんだろう。

 

親と病院探検を再開した。

 

談話室やら外来病棟を見て

病院内のコンビニにも入った。

 

病院の中にあるコンビニは

結構いろいろなものがそろっていた。

 

サンダルとかおむつとか。

退院おめでとうと書かれたお土産風のクッキーとか。

暇つぶし用であろう文庫本とか。

東野圭吾が多いのは需要に応えているからなんだろうか。